荒牧数学談話会
/ 第4回案内
第4回荒牧数学談話会の開催について
群馬大学荒牧キャンパスの教室での対面実施とZoomでの配信による
ハイブリッド開催です。
講演内容は以下の通りです。
開催日時・内容
日時:2025年7月30日(水)14:00開始
場所: 群馬大学共同教育学部(荒牧キャンパス) 6号館2階 C201
講演者:
- 廣田 竣介(京都大学理学研究科)
タイトル:
- 奇鏡映と表現論
概要:
- Kac-Moody Lie代数の表現論が古典的ルート系、Weyl群と見事に密接に関係していることはよく知られている。Kac-Moody Lie超代数の分類はNichols代数の分類にある意味埋め込め、そのWeyl群的なものに相当するものは偶鏡映と奇鏡映からなると考えるのが自然で、Heckenberger-山根のWeyl groupoidがそれらをよく説明する。Kac-Moody Lie超代数の表現論は特に有限次元の場合に圏化理論などと結びつき近年大いに発展した一方、そのルート系とくに奇鏡映と表現論との関連については、大きな未開の領域があるように講演者は考える。本講演では、Weyl groupoidの組み合わせ論から説明される"奇Vermaの定理"をはじめとする奇鏡映的には最も基本的な部類に入ると考えられる表現論の結果を述べる。とくにsemibrickなる概念の下、Verma超加群の構造解析の困難さを、(Kazhdan-Lusztig理論が示すように)非自明な"偶の部分"と残りの比較的自明な、箙で描ける"奇の部分"に分割するという考え方を説明する。